漆黒堂

人生を無彩色で彩りたい。

男の価値は中身で決まる!

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イヤイヤイヤ、やっぱ外見でしょう?と、言う貴方。それは多分、正しい。

まぁ、確かに人が人を判断する際、誰しもがとりあえず顔やスタイルの良し悪しを見ることから始まるのは紛れもない事実。そこで生理的に受け付けない顔立ちや体形だった場合、「うわぁ・・・」なんて思うのも、これまた避けられぬ事。ブサイクは三日で慣れるとは言うものの、あくまでその境地に至るまで我慢出来ればの話であり、大概の場合、中身を評価される前に選考外の烙印を押されてしまうことが世の常なのだ。

しかし、中身の方が大事とされる数少ない例外は、確かに存在する。

それは、悲しいかな、、、財布の中身に他ならない。。。

 

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じゃあ、それすらもミジンコ並みの私は、一体どうすれば良いのだろうか?

このままプランクトンの如くユラユラと漂い続け、挙句の果てには鰯の様な小魚にパクリと食べられて終わってしまうというのか。イヤ、決してそんなことは無い。だって、私の人生を丸飲みにし、未だ消化せずに胃袋の中でじわりじわりとエキスを吸い続けているのは、魚編に弱いと書くような雑魚などではなく、海洋生態系の頂点に君臨し、海のギャングと恐れられる鯱そのものの妻であるからだ。(※本当は、私になど勿体ない大変良く出来た妻だと思ってマス。でも、口が悪くて、おっかないのは事実デス。)

 

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中身が無いならば、ある様に見せれば良いじゃないか!それが私の導き出した一つの結論である。如何に食べごたえがあり、また美味しそうに見せかけるか、それが大物の気を引き付ける秘訣なのだ。

よって、財布を人前で開いたときに悟られぬよう、内部の装飾は手を抜かない。また、金色のポイントカードを何枚か忍び込ませ、あたかもゴールドカードと勘違いさせるカモフラージュも怠るな!

 

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全力でひったくろうとしている人間には、全くもって意味のない強度。それが革製ウォレットチェーンの弱点である。だが、それは誰が見ても分かる事。すなわち、盗られたくないから付けてるんです的なセコビッチ感を与えず、かつシルバー製チェーンが放つ如何にもオラオラなオーラを漂わせないで中身の大きさを引き立たせることが出来るのは、革製において他にない。

 

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そして、さりげなくシルバーな金具を施すのが粋である。大物であればあるほど、この辺の細やかな箇所を絶対に見逃さない。ここで注意点が一つ。それは、こういった部分をさりげなくチラつかせる様な行為は御法度だ。百戦錬磨の手練れ達は、そんな魂胆など一瞬で見抜いてしまうのだから。

 

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"中身が伴わない高級財布とは、無用の長物以外の何物でもない"と人は言う。

そんな事、私にだって分かっている。

だが、そうやって常に背伸びをしながら自分を大きく見せようとする努力、それを笑う権利など誰にも無いのだ。

決して諦めずに手を伸ばし続け、おぼつかない足元で大地に根を張ろうと歯を食いしばる人間にのみ生み出せる美しい輝き。それは、何時か手に取ってみたいと願っていた、夜空に煌めく星の様な存在。でも、決して叶わない希望。

それでも私は、このまま夢や理想を追い求めていたい。

例えこのまま、なけなしの中身ごと消化されてしまったとしてもだ。

いや、ひょっとすると、コレでいいのかも知れない。

胃袋からペッと吐き出された時こそ、男の価値が無くなった事を意味するのだから。